海外での話し 4
電車でフランスから国境を越えてスイスに入り、また国境を越えてイタリアへ入るということをしてみるだけで、何となくその感じはわかってしまうものなのです。
そして、マリンは私のようなものが勝手に抱いているプロテスタント教徒のステレオタイプなイメージを、ほぼ完壁に代弁してくれているようなのでした。
意外というか当然というか、婚約者のジェロームもまたプロテスタントであるといいます。
偶然そうだったのか、プロテスタントだったから婚約者に選んだのかは知らないのでした。
電車でフランスから国境を越えてスイスに入り、また国境を越えてイタリアへ入るということをしてみるだけで、何となくその感じはわかってしまうものなのです。
そして、マリンは私のようなものが勝手に抱いているプロテスタント教徒のステレオタイプなイメージを、ほぼ完壁に代弁してくれているようなのでした。
意外というか当然というか、婚約者のジェロームもまたプロテスタントであるといいます。
偶然そうだったのか、プロテスタントだったから婚約者に選んだのかは知らないのでした。
たまたまプロテスタントだった人と再婚した友人が、いざ結婚式、という時、教会での式の模様とか、牧師の感じだとか、そういったもろもろのことがすべて「あまりに違うのでびっくりした」といっていました。
彼女自身は「洗礼も初聖体の授業もすべて一通りこなしてはいるが、教会にはもう何年も行っていない」という、最も一般的なカジュアルなカトリック教徒です。
カトリックはいい加減でプロテスタントは生真面目、というだいたいの人が何となく抱いているであろうステレオタイプを無条件に言い立てるわけにはもちろんいくまいが、確かにある程度それが当たっているという事実を否定することも私にはできません。
コチコチで融通がきかないというようなニュアンスの口語的表現に「コワンセ」という言葉があるが、マリンのことを形容するのに下町の悪ガキたちだったらきっとこの言葉を使うでしょう。
そうだ、彼女は真面目すぎて融通がきかないタイプ、間違いなくそんな悪ガキたちのイジメにあうタイプなんだ!そしておそらくそのせいで彼女とすごく親しくなるというのが難しいと私も感じたのです。
彼女の宗教も、もしかしたらその性格形成に一役買っているかもしれない、とふと思いました。
カトリック多数派のフランスでマリンは少数派のプロテスタント教徒だからです。
海外に友人がいて、その一人の話です。
マリンの家へ遊びに行く機会が幾度かあったが、いつ訪ねていっても仕事場で見る時とまるで同じ顔、同じような服装なのには驚きました。
一度など、日曜の午後だというのに、相変わらず彼女はシニョンで、そして相変わらずパステルカラーのスーツにストッキング、パソプスなのです。
この人には無造作とか、後れ毛とか、カジュアルとか、というようなコンセプトはまったくないのだろうか・・・。
あんなにいつも気が張っているようで疲れたりしないのでしょうか。
気になるところでした。
三年前にもらった香水が、今だにバスルームにごっそりたまっている私には、およそ考えられないベースではある。
ところで「香りをつけ始める年齢」であるが、別のマダムに聞いたら「十四歳頃」という答え。
「もちろん子供の時から誰もがお風呂上がりにつけるような、軽いコロンは別よ。
そうじゃなくて、いわゆる香水、これは女の子が"マダムの真似事"をし始める十三、四歳頃ね。
私自身もちょうどその頃、初めての香り、カボシャールをつけ始めたわ」―うーん・・・十四歳にしてカボシャールであったか。
そういえば、昔、デスクトップ仮想化の編集をしていた頃、「これからはバイリンガルな女の時代。そういう人は辛口のイタリアン・ブランドを着、語学に堪能、そして香りはカボシャール」
みたいなキャッチフレーズをみかけたっけ・・・と、ここでもまた時間差のギャップを感じてしまったものだった。
日本語の青は、基本的に藍染めの色と結びついた現実的な色名であるのに対して、英語のブルーはもっと象徴的な言葉であるためか、ブルーに関する名前には、英名の方が情緒的、抽象的な呼び方が多いそうです。
灰色がかかった青には、ほのかな月の光を思わせる「ムーンライトブルー」とか、もやのかかったような薄明の大気の色「ミストブルー」のような色名もある。
青い色の表現に関するかぎり、西洋人の方が詩人になるようだ。
誰にでも似合う色として、すべての職業の制服で紺色を採用している企業や団体は多い。
通常、紺と呼ばれる色よりもさらに暗い色で、むしろ黒に近い青に見えるようになると、西洋人は藍染の色という現実的な色としてよりも、一種の神秘や詩情を感じるようになってしまうようです。
いくら暗く鈍い青であっても、日本人にはあくまで藍染の色にすぎず、昔の色名では単に「藍ねず」「紺ねず」というにすぎませんが、英名では、真夜中の青とでもいうべき「ミドナイトブルー」であったり、日没の色、陰影の色の「シャドープルー」であったりする。
染料の材料名「インディゴ」の方がずっと古くからある色名で、ネーヴィブルーが繊維関係の色名として普及したのは19世紀はじめ頃からだといいます。
海の男の制服に紺色を選んだことによって、海の彼方の遠い異国が、特に強く連想される効果が生
まれたのだとすると、ネーヴィブルーが一般に親しまれるようになったのは、色と色名の相乗作用でしょう。
遂に日本では、女学生が制服としてセーラーカラーのネーヴィブルーを常用することになったのです。
紺という字のつく建築の名前は、「紺殿」のように宮殿のことであったり、「紺宇」のように身分の高い人の邸宅を表わしたりするし、または仏教寺院のことをいう。
英名の方は濃い藍染めだからといって、特に高級な呼び方をするわけではなく、通称「ネーヴィプルー」「マリンブルー」です。
要するに海軍青、水夫青にすぎません。
もともと彼らの制服は藍染めであったのですが、人造藍で染められるようになっても、旧来のダークブルーを踏襲したので、ネーヴィが代表的な呼び名になったのです。
繧色という伝統色名は、美術・デザイン系の大学1年生でも、(はなだ)と読めたのはわずか1%しかいなかったくらいですが、紺色の方は今でもたいていの人が知っている色名です。
藍染のもっとも濃い系統の色のことで、濃い色ほど紫味に見える傾向があります。
緑味の紺色は「鋸織」、紫味が強くなると繋織」「奪織」などと呼ぶ・紺という字は濃い青色を含んだ糸の意味で、紺色ぐらいの濃い藍染めになると、やはり非常に高級な色という印象がもたれたのでしょう。
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